いつも焼き芋の差し入れを持ってきてくれるSさん。 愛車は夏くらいに紹介させてもらったカブwithサイドカー仕様の明治牛乳の配達も出来る優れものです。
最近、寒いせいか軽トラでご来店され、いつものように雑学講習が始まる。 おそらく、その場に居合わせると、その不思議な魅力にとりつかれることでしょう。
フランスをこよなく愛し、趣味の幅が半端ではない。 そして、すごく楽しそうにしている姿を見るとクヨクヨしてても何も始まらないよね! と心が前向きになる。 そんなSさんが来たので、
「Sさん、2CV入りましたよ!」
と伝えると、すぐに触手が動いたようで現車の前へレッツゴー! その前に、当社の常連さんであり、一番の理論派Aさんが、物珍しそうに2CVを見ていた。
「このような車を見ていると、今考えている車に何悩んでいるんだ?と考えさせられるね。」
とAさん。 この2CVやアルファロメオにフェラーリ・・・魅力ある、そして危険の香りのする車には、立ち入り禁止テープが張っているのに妖艶な魅力が溢れ出ており、覗かずにはいられない。 これが女湯だったら逮捕ですが、車だったらセーフです。
「こんなくるまだったよ」
人から聞いた話と、自分で感じた経験は結構一致しない。 無理なく行ける範囲で、本気で迷っていたらいっちゃいましょう。自分の考えている枠外の車を体験すると、より自分の好きな車が輝くのか、はたまはその逆になるのか・・・
2CVにも詳しいSさんもこのゴリラはご存知なかったようで、笑っていた。 と、同時にちょうどいい感じのヤレ具合、エンジンのかけると水平対向2気筒が頑張っている姿・・・全体的な印象が心に刺さったのか
「俺買うわ!」
と一言。 いつもそんなことを言う方ではないのですが、最初は冗談でしょ?と思うも、またすぐに
「おれ、買うわ!」
と連発。 これは本気だ。
「ありがとうございます! 車検もたくさん付いていますし、試乗しますか?」
と聞くと
「大丈夫!大丈夫! エンジンかかっているし、問題ないよ!」
と超ワイルドな返答に、むしろこっちが心配になる&横にいたAさんは唖然。 外でエンジンをかけただけの現車確認おおよそ4~5分。 満足したSさんに店内で牛乳多めのカフェオレを入れながら
「2CVはネットで掲載しているのですが、削除してしまって大丈夫ですか?」
と聞くと、
「おお、よろしく! 手続きは俺全部やるわ!」
信頼関係が成り立つからこその、この会話。
「お金工面しなくちゃな。 お金持って来たら書類ちょうだいね!」
と語り部はこの後の予定も詰まっているのか、砂糖を2本入れた甘めのカフェオレをクイッと飲み干して、颯爽と軽トラで帰っていくのでした。
Aさん「・・・えっ? あれで本当に買ってくれたのですか?」
通常ならば考えられないトータルで10分ほどの速攻。しかも車は2CV。普通なら、せめて錆の具合、エンジンの調子、試乗くらいはするべきなのか。
よくよく考えると、最初の5分は2CVがあったことを気づいていなかったので、5分での速攻。 待ち時間の長いカップラーメンなら、待っている間に商談が決まり、その後みんなでカップラーメン・・・無駄のない速効に安西先生も喜んでくれたでしょうか。
カップラーメンじゃなんなんで、人生ラーメンでも食べに行きましょう。 2CVのSさんは帰られてしまったので、Aさんと一緒に人生ラーメンへ。
相変わらず、安定の人生ラーメン。
「噂通りの味だわ。これはうまいわ」
と横にいた昼休み中であろう方たちが作業服で人生ラーメンを頬張る。
「いつ来ても安定のラインナップですね!」
と言っていただけることもあるが、人生ラーメンの安定さにはかなわない。 話がとっちらかってきたので、この辺で失礼します。
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