ちょくちょく入れ替わるショールーム内の在庫たち。
店を閉め、電気を消してショールームから出た後は、カーズのような世界が起こっているのかもしれない。
「こんばんは! フランスからやってきたDS3です! 憧れだったショールームはディーラーでもなかなか置いてもらえる機会がなくて・・・
この明るいカラーリングで一緒にショールームを盛り上げたいと思っています! よろしくお願いします!」
「おお。 新入りか。 ここのマスターは定期的に新入りを替えるからな。 よろしくな。
ここは日が当たらずエアコン完備だから居心地がいいぜ。」
「そうだな。おれたちは光を浴びてもいいことないしな。
オープンに出来る仲間が、幌を張り替えて、日を当てることで幌が伸びて開閉がスムーズになる・・・いいことはこのくらいか。」
「ジネディーヌ・ジダンのいたフランスか。 ワールドカップでの頭突きはマズかったが、あいつのプレーは人を魅了したな」
「馬鹿野郎! フランスのスポーツ選手の代表といったら、ジャン・アレジだろうが!
後藤久美子はここ日本出身だしね。」
「俺はイタリアだから、トッティだべよ。 あれこそイタリア史上最高の10番だ。」
「中田の英ちゃんとも一緒にプレーしてたしね!」
「おい、サッカーの話をすればするほど、アイツらがほくそ笑んでるから、この辺でやめとこうぜ。」
「えっ~! もっとサッカーの話しようぜ!
2014年南アフリカ大会のドイツvsブラジルの試合でごはん何杯もいけちゃうぜ!」
「だよね! あの大会でのドイツの強さは際立っていたね!」
「あの~、盛り上がりのところ申し訳ないのですが、新入りはこれから何をしたらいいのですか?」
「おう! ちょっとドイツ勢が盛り上がり過ぎて悪かったな。
やることといえば、この店で一番注目される場所がゆえに、たくさんの人が色々と興味を示してくれるから、バッテリー上がりに気を付けた方がいいぞ!
たくさん開けられる分、通電されっからな」
「俺らくらい古かったら、キルスイッチ付けてもらえるんだけどね。 ただ、お前は俺らより若い。 バッテリー上りは根性で乗り切れよ!」
「ハイ!」
「そういや、お前は結構巷で人気あるみてぇじゃねぇか!
身体全体いい艶してっし、本当に欲しいと思った人が来たら、すぐに決まりそうだな。」
「そうっすか!? そういや、先輩たちは見て驚かれるも、動かざること山の如しですもんね!」
「バカヤロウ! お前、新入りが調子乗ってっと、すぐに表の屋根なし駐車場だからな!」
「すんません。 調子乗ってました。」
「さっき、996が『俺!いい人に見つけてもらって、これから楽しみだわ! じゃ、身体の調子を専門機関で見てもらうことが決まったから、今まで楽しかったぜ!』 と、勢いよく飛び出していったな。 お前もそうなるように、いつでも準備をしておけよ」
「ハイ!」
「そういえば、メガーヌのやつもお前の定位置狙っていたな」
「な!? 俺はメガーヌより目立つんで、店を明るくできますよ!」
「なんか従業員がメガーヌのこともやたらと褒めていたからな。 そういえば、さっき店の横に着けていたけど、後ろからの見た姿はなかなかのものがあったわ。」
( ゚Д゚).。o○(俺も目ん玉ひっくり返して、喜んでもらう特技以外に何か身に着けてたほうが良さそうだわ)
「まあまあ、中から見る景色と、外から見る景色、どちらも良さがあるんだから、やることやってりゃ、それでいいべよ」
一同 「んだね。」
オペル「明日もみんなに喜んでもらえるよう、今日も早く寝て体の艶を保ちましょう」
512TR「おやすみなさい」
一同「おやすみ~」
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