美しい。
このカタチ。そして艶。たまりませんな。
上が太秋(たいしゅう)柿、下が富有柿。 私が好きなのは太秋柿。甘さというより食感が物凄く良い。 柿の概念がかわりますよ。初めて食べたときの衝撃ったらないですね。去年の衝撃度ランキングTOP3には間違いなくランクインしております。
どれだけプロが栽培した柿が美しいか自動車販売店で採れた柿と比べてみよう。左がうちの次郎柿、中・少し傷ありお買い得品の富有柿、右・太秋柿。
比べるとわかる。
やはり比べるとわかる。 車も比べてみるとわかる。 よく
「A社の車も見てみたいので、こちらの見積書は持ち帰らせてもらってもいいですか?」
との問いは
「どうぞ、どうぞ、多くの車と比べてみてください!」
と回答しております。 人によって基準はさまざま。 今回、初めてこの車を見た! なんて方こそ比べてみてください。 結果、当社との商談が流れる事もありますが、それは仕方のないことですし、他店と比べられたらマズい!マズいよ!的に必死になって強引に決めようとする店ほど怪しいですからね。
それにしても美しい。
もうこちらの商品をグーネットに載せたくなるほどだ。
31年式 収穫時期(走行距離)10/30 修復歴なし 外装4.5 味B 食感S
問い合わせがジャンジャンバリバリ来るような気がしてきました。 ちなみに毎年、店の前に実っている渋柿の蜂屋柿をヤフオクに出品しており、それが結構人気なのでございます。 ひとつひとつ丁寧に収獲して枝を残し綺麗に詰めて出荷する。 季節を感じることのできる柿のイベント。秋がきた・・・って感じで楽しいッスよ。
柿の見せ方はやはりケツから。 頭よりケツを見せたほうが美味しそうに見える。
ただ、写真では注意が必要です。綺麗に撮ることは簡単ですからね。 むしろ、全くアラを載せていない撮り方は疑問が残る。車も柿も一緒です。
柿もこのように撮れば傷がわからない。 綺麗に見えます。
あらよっと! と反対にすれば
「傷ものなので安いんです」
と黒ずんだ柿の表情がばれる。車でもありますからね。 いつの日か、仕入れの場で下見をしようとしたボクスター。 もう近づくまでもなく傷、凹みがひどく、ポルシェを乗りたいと思わせるワクワクが微塵も車両から伝わってこない。
30年落ちのネオクラシックなら許容な場合もありますが、15年落ちのポルシェでは厳しい・・・というか、ない。 板金塗装に30~40万かければいいと思うが、10万キロを超えているボクスターにその額を出すのは商売としては完全にアウトだ。
その個体を売るには現状を見せ
「このような状況だから安いですよ。 外装を全く気にしないのであれば大丈夫ですよ!」
等の説明で販売するしかない。 こうやって、現状の価値を考えた結果、修理修復費用がかかり過ぎる車両が解体へと行き、残存数が減っていくわけですが、MTのボクスターだと結構引き合いがあるのです。キズだらけでもそれなりに価格が入る。
後日、何気なくヤフーオークションを見ているとその車両が出ているではないか。 確かに走行距離が多めとはいえ、ボクスターとしたら安く設定している。外装の状態を考えれば当然か・・・
「価格勝負で出している業者はいるよね・・・それなりに需要があるし、店それぞれのこだわりも出せるし、売れるのかな・・・」
で、少し興味を持ちそのページを見てみると、ななな、なんと「大事にされてきた様子がわかります!美車!」との謳い文句がバンバン出ている! 写真は遠目からで、隠そうとしている気が満々だ。 が、凹みがデカすぎて隠しきれていないのだが、あれでお客さんがきたら
「私の主観から見ると綺麗ですよ!」
と自信満々で言うのだろう。 そのくらいの精神力、もしくは本当にそう思っているからなんだろうが、僕だったら100人きたら99人と揉めてしまう自信があるよ。
「アンタこれがキレイに見えるの?」
「えっ!? ああ、ええと・・・え~、見えないッス!!」
私でしたらこうなることが目に見えておりますので、決めれる自身が全くない。 こんな感じのキズ、ヘコミがあります! と書いてあるなら問題はないが、美車ではさすがに無理があるだろう・・・。 メンタルが強い車屋に俺もなりたいぜ。
本日は車の修理依頼でお預かりした車両が2台、それと9月に販売させていただきました小林さんが遊びに来られました。
「いや~、今までは自分の車にステッカーを貼ることはなかったけど、この車なら少し貼ってもいいかなって思って・・・」
ということで、ステッカーを持参されてのご来店です。 アバルトに乗っていると車種問わずサソリを増やしたくなるのでしょうか。私の中のステッカー貼る率№1はやはりアバルト。 アフターパーツも多いことも影響しているのでしょうか。
ステッカーといったらあの男が黙っておりません。
ステッカーをこよなく愛し、マイカーが来る前からステッカーを揃え、有言のプレッシャーを私に与え続けた男。 リュウジの目が輝く。
「用意しているのならいっちゃいましょう!」
ステッカーを買ってみたけど、自分でやるのも少し腰が重かった・・・その重い腰を軽々と持ち上げ、一緒になってステッカーの位置を確かめ貼っていく。ステッカーを貼りたい、けれどめんどくさい。 その重い腰を持ち上げる能力はもはや茨城一、いや、日本一か。
小林さんはシリコンオフも位置決めに使うマスキングテープも用意されておりましたので、あとは自分のセンスに任せてただひたすら貼る。
貼る。
貼る。
ガッツリ貼りたいリュウジさんと、少しアクセントになれば・・・と思っている小林さんの気持ちには大きな差がありましたが、ステッカーを貼りたいと思っているベクトルは同じでしたので、お二方で楽しそうに作業されておりました。
マイカーを買って簡単なカスタマイズを楽しむ。 実に楽しそうな光景でございました。 私はBXを見に来られたお客様の対応をしておりましたので、その作業中は役に立てませんでしたが、リュウジさんがここぞとばかりに張り切っておりましたので、小林さんも本日ご来店した意義があった!と満足されておりました。 よかったッス。