カングーとムルティプラ。
どちらもファミリーカーとして活躍できる立場にありながら
「カングーとムルティプラのどちらにしようか悩んでるんだよね!」
と言った声を聴いたことがない。 なぜなのだろう。
5人乗り VS 6人乗り。
421×183×187・1460㎏ VS 400×187×167・1360㎏
どちらもマニュアルシフトのファミリーカーを私個人の視点ではどちらに軍配が上がるのか、それを確かめていきたいと思う。
準備運動
さて、行きましょう。
カングーとムルティプラ、どちらが使いやすいか? 検証していこう。
商用車として有名なカングーに対し、フェリーに積む関係上、全長を4mに抑え、さらに世界で最も醜い車として有名なムルティプラ。
もう答えは出ている。 使い勝手でいえばカングーだ。ムルティプラは後席を簡単に外すことで結構な荷物も積めるが、カングーは何もしないで荷物が載る。 家族全員でキャンプに行こう!そう思ったときは私はカングーをチョイスする。これに愛するハニーが反論することはないだろう。
・・・が、このような「使い勝手」の良い対決にそもそも私は関心がない。
「デザインに惚れた!」
「運転しているだけでなんか楽しい!」
「ファミリーカーを買うと決めた時から、俺はこの車に決めていた!」
等、クルマを趣味としている人が決める車だ。 それを使い勝手が良い。なんちゅー実用性がいい→俺・いいパパやってます!的な観点からいったら、僕は間違いなくアルファード乗る。 たまに男の趣味という人生の全てかけても語り切れない男のロマンに
「なんでそんなの乗ってんの?」
と聞いてくる輩がいるが、俺の想いをお前は理解する気持ちがあるのか? と逆に問いたい。理解する気もないのに聞いてくる。 なんなのだろうか? そしたら俺もお前に問いたい。
「それを聞いてもっともらしい回答を用意して、正しい私が素敵と思っているアナタは全然素敵じゃないですよ。理解してますか?」
と。 幸い、妻は趣味に寛容なので幸せをかみしめている毎日ですが、趣味間のギャップが多い世のお父さん。頑張って下さい。応援してます。
さあ、第一ラウンドの始まりです。
第一ラウンド
度肝を抜く車はどちらか?
私のように特に取り柄もなく、コツコツと階段を上り下りしている人間でも
「たまには目立ってもいいんちゃう?」
と目立ちたくなる時もある。 そんな時は間違いなく
ムルティプラだ。 ベルトーネでデザイナーをされていたお客様も言っていた。
「六本木あたりじゃ、ムルティプラが目立ちますよ!」
と。
確かにアヴェンタドールの破壊力は抜群だし、フェラーリが事故した時の悪意ある報道には世間がざわつく。
が、アヴェンタドールが5台通り過ぎた後に、カラフルなムルティプラが5台通り過ぎるシーンを想像して欲しい。
前の5台が通り過ぎたときの世間の感想は
「スゲー高級車が爆音立てて走ってたよ!」
と十中八九なるだろう。
そして、次はムルティプラが通り過ぎる。 その時は
「な・・・なんだアレ?」
と車と別の表現が成されることは間違いない。 アレは何だったのだろうか・・・人々に強く印象付ける車・ムルティプラ。 青松版・度肝を抜くランキング上位に位置しているムルティプラが今回は圧勝。 ①ラウンドはムルティプラがダウンを取った。
ムルティプラ 10対8 カングー
第二ラウンド
どちらがモテるか?
男たるもの女性にモテたい。 中立的な男子を除けば、口には出さずともこの想いはあるハズだ。 そんな時はどちらがいいか?
当社の姫に聞いてみた。
「カングーっしょ!」
カングーを可愛い、そう表現する女性に会うことは多いが、ムルティプラが可愛い、こちらは限られる。 そもそも存在を知らない、スタート地点に大きな差があり、ここは公平ではないが今回はカングーの手数がムルティプラを圧倒した。
ムルティプラ 9対10 カングー
第三ラウンド
東京フレンドパークのダーツの景品がパジェロではない場合、どちらがしっくりくるか?
「パッジェロ!パッジェロ!」
三菱があのスポンサーに付いたおかげ?でパジェロを知らない人は日本ではいない。日本で一番有名な車はクラウンでもなくプリウスでもなく、パジェロだ。これに異論は認めない。
さて、呼んでみよう。
「ムッルティプラ!ムッルティプラ!!」
「カングー! カングー!!」
・・・書いてみて今思った。どうでもいい。 なぜこれを勝負に入れてしまったのか?謎だけが残る。
ムルティプラ 10対10 カングー
最終ラウンド
日本一周したい車はどちらか? 夏限定。
コンソールボックスに30㎝定規を縦入れしても余裕のカングーと後席を取り外して3人乗りのムルティプラ。 どちらで日本一周をしたいか。 これは悩むところだ。冬ではどちらも豪雪地帯は厳しそうなので、夏限定とした。
エアコンを含む主要機関が安心、さらに高年式がゆえ(当社では)消耗品度合いがまだまだ安心な快適なカングー、たまにチェックランプが付くことがあっても、そのデザインは他の追随を許さない、唯一無二のムルティプラ。 排気量は一緒の1600cc、爽快感は車重の軽いムルティプラに軍配か。
ムルティプラで行けば地方で
「昔、ヘンテコリンな車で旅している人がいてさ、なんか面白かったよ!」
と酒の席で笑える話を出してくれるかもしれない。酒の席で僕の愛車を出してくれる。笑顔を運ぶムルティプラに乾杯だ。 ただ、カングーもそれには及ばないが十分個性的でより安心なことを考えると悩む。
足回りがしっかりしていればかなり好きです、ムルティプラ。
先代にはない重厚感、こちらも好きな乗り心地です、カングー。
いやはや、悩む。
ムルティプラ 10対9 カングー
既婚者でなければ、モテたい一心でカングーを選んでいたかもしれない。車選びの基準は色々あるから面白い。
「もう買い替えたの?」
言わしたい奴には言わせておけ。 趣味を否定してくる奴は必ずやいる。 そして、当社は買い替えをしてくれるお客様がいらっしゃらないと今年のバーベキューのメインのお肉がササミになる。
判定
ムルティプラ 39対37 カングー
ムルティプラが初タイトル獲得!
僅差ではありましたが、ムルティプラが初タイトルを獲得。 あと、50回防衛したらフロイドメイウェザージュニアに挑戦権が与えられる。 こうご期待。